大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

横浜地方裁判所 昭和52年(わ)1805号 判決 1977年12月23日

事件名

法人税法違反

宣告日

昭和五二年一二月二三日

裁判所

横浜地方裁判所第五刑事部九係

裁判官

須藤繁

検察官

菊池善十郎

被告会社

本店所在地

横浜市鶴見区一一八七番地

商号

鶴見工業株式会社

代表者氏名

右代表取締役 中村信男

代表者住居

東京都大田区南馬込五丁目三五番六号

被告人

氏名

中村信男

年令

昭和三年一一月一〇日生

職業

会社役員

本籍

東京都江東区木場二丁目四番地

住居

東京都大田区南馬込五丁目三五番六号

主文

1. 被告鶴見工業株式会社を罰金一、五〇〇万円に、被告人中村信男を懲役八月に処する。

2. 被告人中村信男に対し、この裁判確当の日から二年間その刑の執行を猶予する。

3. 訴訟費用は、その二分の一ずつを被告会社、被告人の各負担とする。

事実

起訴状記載の公訴事実を引用する。

適条

(一)  被告鶴見工業株式会社につき各法人税法一六四条一項、一五九条、

刑法四五条前段、四八条二項、

刑訴法一八一条一項本文、

(二)  被告人中村信男につき、各法人税法一五九条、懲役刑選択、

刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(起訴事実中第一の罪の刑)二五条一項、

刑訴法一八一条一項本文

裁判所書記官 小澤敏義

(裁判官 須藤繁)

起訴状

左記被告事件につき公訴を提起する。

昭和五二年八月二五日

横浜地方検察庁

検察官検事 松崎康

横浜地方裁判所 殿

本店所在地 横浜市鶴見区鶴見町一、一八七番地

商号 鶴見工業株式会社

代表者 右代表取締役 中村信男

代表者住居 東京都大田区南馬込五丁目三五番六号

本籍 東京都江東区木場二丁目四番地

住居 東京都大田区南馬込五丁目三五番六号

職業 会社役員

在宅 中村信男

昭和三年一一月一〇日生

公訴事実

被告会社は、横浜市鶴見区鶴見町一、一八七番地に本店を置き、各種製缶、鉄槽、鉄骨構造物の設計製作配管及び工事請負等を営業目的とする資本金一、〇〇〇万円の株式会社であり、被告人は、被告会社の代表取締役として同会社の業務全般を統括しているものであるが、被告人は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空仕入、架空外注費を計上するとともに売上の一部を除外して簿外預金を設定するなどの方法により所得を秘匿したうえ、

第一 昭和四八年一一月一日から同四九年一〇三一日までの事業年度における被告会社の実際所得が一六〇、七九五、四四八円あったのにかかわらず、同四九年一二月二六日横浜市鶴見区鶴見町一、〇七一番地所在の所轄鶴見税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が五七、六八九、二〇一円で、これに対する法人税額が二一、一一九、〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同会社の右事業年度の正規の法人税額六二、三四九、三〇〇円と右申告税額との差額四一、二三〇、三〇〇円を免れ

第二 昭和四九年一一月一日から同五〇年一〇月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一八三、七四三、五一八円あったのにかかわらず、同五〇年一二月二四日前記鶴見税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が九八、八二二、九〇三円で、これに対する法人税額が三六、八三二、一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同会社の右事業年度の正規の法人税額七〇、七九六、〇〇〇円と右申告税額との差額三三、九六三、九〇〇円を免れ

たものである。

罪名及び罰条

法人税法違反 同法第一五九条、第一六四条第一項

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例